『ある目的の為にある物』と、『その為につくられた物』があり、『その為につくられた物』とは用途も無く、ただ存在だけが完結して完成している物のことを言います。日本ではそのような物が上手く広く、一般に公開されていることはまだ少ないのですが、道具ばかりだと意味が分からなくなるので? 完成されて完結している物があることを認識することも大事なことです。文化財の価値もそこにあります。
話は飛びますが、添付の写真はバチカンのMUSEI VATICANIで、壁や天井、家具にまでびっしりと絵が 『その為に』 描かれていて、まさしく人間の功績の通りです。その先にはシィスティーナ礼拝堂があり、アプローチから考えると日本人には容量オーバーを感じる場所があります。これらを劣化から直して行くことが、新たな仕事になっている場所です。