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共生、飛翔

黒川紀章さんの建築の根底あるポップスター感は、類を見ない解かりやすさで、地元の方や関係者にもすんなりと理解できるレベルで素晴らしいと思いますが、共生の思想や離脱する飛翔感も同時に表現をしています。ソフトピアジャパンでは物質的な共生として、低層部では花崗岩、中層部では磁器タイル、高層部では樹脂塗装と地面から上に行くにしたがって人工的な材料を使い、上空、宇宙までつながる表現をしています。入口のエントランス庇は大きな飛行機の翼が持ち出されたような形をして、建築技術の表現と人が高揚感を生む異次元なキャンティレバーがストレートに出ています。

上方に従い曲線を描いていく造形は伝統的な「反り」の表現で、お寺の軒先で見かける鳥が翼を広げているような形です。逆のふくらむ「むくり」の表現は建物の中で表現されていると思います。中心に円錐柱が据えられ露路の休憩所か観光所が設けてあります。建物の冠で格子に囲われたツインタワーは、円筒照明で天気予報や時報を色で示す役割があるそうです(未確認)。水色に塗装されているので湧き水、噴水のイメージがあるのだと思います。水都大垣のシンボルで、周りを囲む企業と合わせて世界に発信する意気込みが感じられるいい建築だと思います。

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