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メートル法

古い寸法が残る土地柄の三重では、最近ようやくメートル法がちらほら採用されてきているな。という程度の開発感です。1尺の約30cmは人が横になり通れる巾で、2尺の60cmは人の肩幅です。3尺の90cmは建材の基準寸法になっていて人が座ったときの高さです。立ち上がった180cmは6尺(1間)です。人の高さの基準寸法が180cmから2mに変化して扉の高さは以前は2mくらいでした。最近はさらに天井いっぱいの2400mmが出てきて、メートル法がようやくの1500mmくらいの背の人は、上に900mmの空間が出来て目新しい気分になります。人体寸法の延長線上の寸や尺、間などは人に対してのボリュームを決めるときには寸法の「格」になりとても有効です。

メートル法の場合は人体寸法ではなく、メモリをフラットに細かくして何にでも使えるようにしました。1800mmは扉や人の高さではなく、製作するためや伝えるための数字になり、意味(伝統)は外れてしまいました。人の高さや物の寸法が分からないとボリュームは決めれないのですが、伝統の格も見えない状態になり、若手の手探り状態や、決まらないチャランポランのオンパレードでは建物はまかなえません。これは学ぶしかありません。

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