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宇治山田郵便局舎

JIA三重(日本建築家協会)の「三重の建築散歩」という本を見ていたら、私の許容の範囲外の建物が載っていて実際見に行ってきました。その建物は現在の伊勢外宮入口の東、市民センター辺りに建っていて、レストランのボン・ヴィヴァンの赤屋根の建物(旧郵便局電話分室)の続きで建っていたであろう建物で、今は明治村に移築されている郵便局です。南から来たであろう意匠が気になりました。

見に行ってみると入口の円形の部分が、古代ローマの円形神殿になっていて解りやすく例えると、祝儀のトロフィーの手で持つ基壇部分のような空間になっていることに気づきました。その場所を「公衆溜(だまり)」としているところが、風土を感じ、市民は味噌か、と思いました。当時は神殿意匠が分かりやすく「樽」に置き換わったのかもしれません。どちらにしても天井は高く、作業、動きやすいボリュームの建物になっていました。傍らに置かれている新橋の工場(鉄道寮新橋工場・機械館)のコンパクトさとは対極な感じでした。

人の力は広がり、機械はより精密な働きを目指していたのでしょう。

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