海の赤

先日和歌山県の新宮市にある西村伊作記念館を見てきました。建築家としても紹介されている西村伊作は欧米、西欧の文化的な建築様式を日本に持ち込み、文化学院という学校をもつくり、「生活」「芸術」のイメージを日本に文化として定着しようと試みた人です。現在でも文化の香りといった表現をすると、西村さんが目指していた生活様式が当てはまる部分がたくさんあると思います。海外の生活様式の根本は宗教ではありますが、西村さんが活動されていた当時にその香りに触れ、影響を受けた人たちがいたことだろうと思います。土着的な住スタイルを近代化して今日に至っていますが、暮らしの楽しみや趣味趣向も取り入れ、文化が感じられる事柄は、呪文を唱える日本では日常で効果を発揮するのは少ないのが現状です。唱えろとファンクションでは進み具合も違うと思います。西村伊作が運んできた近代を記念館で見ることができます。作家を多く輩出した静かな港町にあります。